ユルク・ヴィッキハルダー&クリス・ビーゼンダンガー

2009年10月9日(金) アルテック
ユルク・ヴィッキハルダー&クリス・ビーゼンダンガー
「A FEELING FOR SOME ONE」
主催:国際的な音楽交流を中心に高知を楽しくするプロジェクト/(財)高知市文化振興事業団
2009年も残すところあと3ヶ月。
ですが、「国際的な音楽交流を中心に高知を楽しくするプロジェクト」はこの3ヶ月でどんどん素敵なプロジェクトを企画、実行中。

そして超大型台風18号が通り過ぎた秋晴れの10月9日金曜日。
スイスからの演奏者ユルク・ヴィキハルダー(S.Sax)&クリス・ビーゼンダンガー(p)とスペシャルゲスト浜村昌子さん(p)のジャズライブがアルテックで開催されました。

今回のライブ内容には絶対的な自信があったものの、知名度の低さと目白押しのイベントの数々に埋もれチケット販売数が直前まで伸びず。実行委員の間には悲壮感が漂うほどに。

「会場係はいいから観客となってライブを盛り上げるように」とのお達しが出るありさま。

しか~し、しかし。当日は開場を待ちかねるお客様がアルテックの前にずらりと並ぶ盛況ぶり。6時半を待たずに開場したのでありました。開演時には満員御礼の嬉しい誤算。

スイス発信のジャズということもあってか、お客様はいつもより大人の雰囲気。その中で目を引いたのが制服姿の高校生男子三人組。吹奏楽部員なのでしょうか。ユルクさんたちの演奏を食い入るように、また楽しそうに聴いていたのがとても印象的でした。

さて、演奏会のはじまりはじまり。
「コンンバンワ。ワタシ日本語ハナセマセン。」というユルクさんのご挨拶からスタート。
ソプラノサックスの柔らかく温かな音色。寄り添うような浜村昌子さんのピアノ。
ユルクさんと浜村さんはバークリー音楽大学時代のルームメイトで当時からユルクさんはその演奏力を買われ引っ張りだこだったとのこと。

二人でオリジナル曲やセロニアス・モンク、コルトレーンの曲を演奏したあと本来の相棒クリスさん登場。これまた息の合った演奏を聴かせてくれました。

しっとりとした曲や陽気なビートを刻む曲。二人の間に流れる阿吽の呼吸。
誠実な人柄がどの曲にも滲み出ていました。
アンコールに応えての一曲は超技巧派アルトサックス奏者チャーリー・パーカーの
「オーニソロジー」
ユルク&クリスコンビは一糸乱れぬ素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれたのでした。

名残を惜しむ拍手が鳴り響く中、演奏会は終了。
「このプロジェクトにハズレはない!」と言い切るメンバーY氏。
嘘か誠か?ぜひあなたの目と耳でお確かめください。

今後もプロジェクトはどんどんコンサートを企画中。どうぞお楽しみに。

(公文明子)