FROM 高知 TO ハイチ

2010年2月27日(土) 高知市文化プラザかるぽーと3階ガレリア
ハイチ地震救済コンサート
「FROM 高知 TO ハイチ」
主催:-the 高知 to ハイチ チーム/国際的な音楽交流を中心に高知を楽しくするプロジェクト

まだ高知toハイチチームだけでハイチの募金イベントを企画していたとき、まさかこんなに壮大なものになるとは考えもしませんでした。
しかし、プロジェクトの方々が、「かるぽーとのガレリアでやってみては」と進めてくれた日から、イベントの規模は急速に膨らんでいきました。 イベントの規模が大きくなるにつれ、いったいどれだけの人が来てくれるのだろうと心配で仕方ありませんでした。
しかし、当日。スタート前からお客さんがたくさん集まりだしてきて、不安のドキドキがワクワクのドキドキに変わっていきました。

野外ライブとバザールを合わせたなんとも贅沢なイベント。
数々の飲食ブースから漂う食欲をそそるいい香り。こういうイベントには欠かせないお酒。バザールのテーブルには、数々のボランティアが作ってくれたおいしそうな色とりどりの手作りお菓子、そして写真やハガキ、ジュエリーや雑貨、手作り石鹸や手作りランプまで、ユニークなアート作品の数々がが並べられていました。フリーマーケットっぽく並べられた古着もすべてボランティアが寄付したものです。
また、ハイチへ応援のメッセージをハガキに書けるメッセージコーナー、ハイチの基本情報と地震前後を写したビデオを構えたインフォメーションブース、そしてハイチでの赤十字の活動を語る展示もあって、すごく本格的でした。こんな雰囲気の中、いざコンサートスタートです。

最初にステージを飾ってくれたのは、衣装がカッコいいアノインティッド・マス・クワイヤーの皆さんです。オープニングからもうガッツリと会場にいた皆さんのハートを掴んでいました。やはりゴスペルには人々を団結させる力があるのだと、音楽に合わせて体を左右に動かすお客さんを見て思いました。

関川秀樹さんのギター演奏は初めて聞きました。以前、関川さんとお会いしたときは「ダンディーな方だな~」と思いましたが、今回「さらにダンディー度アップだな~」と思いながら聴き入っていました。ギターの音色がとても心地よかったです。

ファンキーな歌を届けてくれたのは、高知toハイチteamのミッシェルがボーカルを勤めるめろめろメロン。高知在住のALTで結成されたバンドで、ファンキーさは誰にも負けない自信があるとかないとか。客席に背を向けて一人ずつ振り向くオープニングとか、「こだわってる!」と感じました。イベントで一番音が出ていたと思います。

打って変わって、柔らか~いギターの音に甘~い歌声を乗せていたのはBrad Wagnerです。他のバンドメンバーがイベントに参加できなかったため、ソロで演奏してくれました。作詞作曲はすべて彼が手がけていて、晴れた日曜日の朝を思い浮かばせる爽やかな歌の数々でした。

ナチュラルナンバー。マイクがカッコいいです。メンバー全員が集まらないので出演してもらえないと思っていましたが、違う形で演奏してくれることに。そして、この日のために曲の歌詞をアレンジしてハイチバージョンを歌ってくれました。透きとおる歌声とシンプルなメロディー、そして飾らない歌詞が心にスーッと入ってくる気がしました。

セットチェンジ中にちょっと一息、と思いきや息がかなり上がるハイチの踊りを、田香美穂子さんが会場の皆さんに教えてくれました。ステップはとても簡単なのに、テンポが早くて四苦八苦。でも、お客さんと輪になって踊れたことがワンダフォーでした。

パワフル。の一言で表現できるラーダ・マーシー。会場はそのパワーに呑み込まれ、お客さんは気付かないうちに手拍子をしていたのではないでしょうか。アカペラなのに楽器に負けない音響、そしてラジカセの音量ダイアルをも嫉妬させる声量の微調整。すばらしい。次の日にライブを控えていたのに、全身全霊を込めて歌ってくれました。

全メンバーが揃っていなくても、ステージを横いっぱいに並ぶウインドビート。いろんな国の楽器が合わさって奏でる音楽は、まさにワールド・ミュージックです。高知toハイチteamの一人、ウクレレ・ボーカル担当のミアの歌声を聞くと、にぎやかな会場が静まり返るようでした。何か人々を魅了するものを持っていて、これまた聞き入っていました。

初めて知りましたが、マーダル・サンガはマーダル以外にも、カリブ海の独特な音を出すスチール・ドラムも演奏できるのですね。ノリのいいリズムに合わせて、(強制的に?)お客さんに一緒に踊ってもらいました。今度は輪ではなく、長~い列になって、蛇のようにクネクネ会場を回りながら踊りました。いろんな人を巻き込めて楽しいのなんの。ステージと客席の間がいつの間にかダンスフロアになっていました。

葛目敏久さんと仲間たちはとにかくカッコいい!空気をも変えるほどクールです。演奏していたのはジャンベやイギル、ディジュリドゥといったエスニックな楽器ばかりで、「高知って国際化すすまなさすぎ」なんて思っていた自分に渇です。しかも音楽に合わせて旗を用いた踊りも披露してくれて、目も楽しませてくれました。いや、体全体に刺激が走りました。

ベル・アラビのベリーダンスはセクシー、セクシー、and さらにセクシー。目が離せませんでした。腰の動きも、指先まで気を配っている繊細な踊りも、それぞれ違っていた衣装も、色鮮やかで華やかで、とても...セクシーでした。会場全体が虜になっていて、オオトリを飾るのにふさわしい、文句なしのパフォーマンスでした。

ハイチのために我々は何ができるだろう。高知の人々を巻き込んで、団結して何かを起こしたい。そういう想いに高知が答えてくれた気がします。ハイチへの救援金をたくさん集められただけではなく、高知とその住人のすばらしさ、寛大さを感じさせてくれた素晴らしいイベントでした。

ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。

※募金総額は596,686円になりました。全額を日本赤十字社を通じ、ハイチ復興に寄付いたします。ご協力ありがとうございました。

(リサ ヤスタケ)